社会民主主義

社会民主主義という語がいつから使われ始めたかは明らかではありませんが、ドイツではラッサール派の社会主義者が始めた1865年の機関誌に社会民主主義者という名を冠し、1869年のマルクス派の社会主義政党は社会民主主義労働党と名乗りました。以後政治的民主主義を主張するブルジョア政党に対立して社会主義的な労働者の政党の多くが、社会民主主義党を名乗りました。その中ではマルクス主義者が多かったために、一般にはマルクス主義的な社会主義の運動が社会民主主義と考えられてきました。しかしロシア革命後、社会民主主義者の中の左派が別個に共産主義党を結成したために、第一次大戦後は、共産主義と対立する社会主義が社会民主主義と呼ばれるようになりました。彼らは暴力革命と共産党独裁政治に反対する点で共産党と一線を画しましたが、なおマルクスの階級闘争論や階級国家論を置執するものも少なくなかったために、政治的民主主義を理論的に擁護できずに、また資本主義崩壊論に立つ限り斬新的改良の政策を打出すことができずに、ナチスと共産党の反撃に理論上対抗できませんでした。第二次大戦後は、これらの点を反省して、以前社会民主主義を主張していた人も、民主社会主義を主張するようになりました。

社会主義とお金

        copyrght(c).社会主義とお金.all rights reserved

社会主義とお金